休眠預金事業への見解

公開日 2024年6月30日

日本財団助成事業における不適切な会計処理に伴う助成金の一部返還について第三者委員会の報告を受け、当協会の改革を進めていますが、一部の方々から、当協会及び当協会会員財団による休眠預金活用事業についてご心配、ご意見をいただいており、ここで当協会の見解を述べさせていただきます。

まず、当協会における、休眠預金事業の申請、受託、事業遂行における経緯について述べます。

1)2019年以降に新たな役員体制で理事・監事の役割を明確化し、業務執行に関する確認・承認、進捗管理ができる組織体制と決裁ルールを定めました。

弁護士と顧問契約締結、会員も含め、定期的なコンプライアンス研修を行い、ガバナンス・コンプライアンス強化を徹底しています。

2020年にガバナンス・コンプライアンス担当理事をおき、弁護士、公認会計士を含むコンプライアンス委員会を組織しています。


2)そのような経緯において、
適切なガバナンス、コンプライアンス体制を構築し、一般財団法人日本民間公益活動連携機構(以下JANPIA)の資金分配団体の公募要領を確認し休眠預金活用事業が資金分配団体に求めるガバナンス・コンプライアンス体制や、申請する事業を事業目的に沿って適切に運営するための要員体制等を確保したうえでこれまで複数の事業についてJANPIAに申請し、JANPIAにおける審査を経てそのうちのいくつかの事業は採択に至り、それぞれ以下の事業を実施してきました。  

2020年度緊急支援枠
「コロナ対策地元助成事業の実施事業」

2020年通常枠
「地域の中小企業の社会事業化を支援する若手支援者の育成事業」

2021年通常枠
「地域の資金循環とそれを担う組織・若手支援者を生み出す人材育成事業」
2023年通常枠
「コレクティブインパクトを生み出すローカルファンド創生事業」


参考:JANPIA資金分配団体公募要領24年度版から抜粋

また、当協会の関係団体(会員団体)についても各地で自律的に地域における市民社会の活動を支援するために設立されそれぞれに活動を行っており、休眠預金活用事業の資金分配団体としての事業については、当協会と同じく、制度が求めるガバナンス・コンプライアンス体制や事業実施に必要な運営体制を確保したうえでJANPIAに申請し、そのいくつかの事業は審査を経て採択となり現在に至っております。

なお、当協会前会長の深尾氏における、休眠預金活用事業における指定活用団体(JANPIA)の審査委員就任の経緯等については当協会は責任をもって見解を表明できる立場にないことを申し添えます。

最後に、全国コミュニティ財団協会として、設置された第三者委員会による調査を踏まえて、社会に対する責任を果たすことへの決意を表し、見解といたします。